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2016年7月13日 (水)

次々と齟齬をきたす中国外交

韓国国防省と在韓米軍は7月8日午前に共同記者会見を開き、、米最新鋭ミサイル防衛システム【THAAD(サード)】(最終段階高高度地域防衛)の在韓米軍配備を正式に決定したと発表した。
【THAAD】の運用開始は2017年末をめどにし、設置場所は数週間内に決定する見通し。
記者会見で共同発表文を出したがその中で「増大する北朝鮮の脅威に対応するため、米韓同盟のミサイル防衛体制を向上させる措置」だとした上で、「米韓同盟の現在のミサイル防御能力を強化させることになる」と配置の意義を強調している。
配備決定を受け、中国は高性能レーダー(Xバンドレーダー)で自国軍が監視されることを警戒してきた経緯があり猛反発をしている。中国政府としては【THAAD】の韓国配備を阻止しようと手を変え、品を変えて韓国の朴槿恵大統領を優遇してきたがそれも無駄骨に終わったことになる。
利に敏(さと)い韓国は中国経済が好調なときには日米をあえて無視していたが昨年の第4四半期から中国市場で韓国製スマホや韓国製乗用車が販売不振に陥り、中国に進出し、投資をしていた韓国企業が続々と撤退を開始するのと機を一にして中国離れを起こしたのである。強引な中国外交が齟齬をきたし始めたとも言える。
高性能【Xバンドレーダー】は「米軍が開発した早期警戒レーダーで、1千キロ以上先のミサイル弾頭の形まで把握できる。使用する周波数帯「Xバンド」にちなむ。弾道ミサイルの発射を察知し、イージス艦や迎撃ミサイル部隊へデータを送る。国内では青森県つがる市と(京都府)京丹後市だけに設置されている。」(2015年10月21日 朝日新聞 朝刊 京都市内・1地方)
【THAAD】の設置場所は数週間後に決定とされていたが12日に韓国政府と韓国駐留米軍は設置場所を決定した。【ロイター】は13日、『韓国と米国政府の軍当局幹部らは、最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備先として韓国南東部の星州郡を選定した。韓国政府が13日明らかにした。
韓国国防省によると、同郡に配備された場合、同国人口の最大3分の2と原子力発電所、石油貯蔵施設が防衛の対象に入るという。』と配信している。
これでは7月8日には既に配置先を決定していたが中国に衝撃をあたえるために12日のオランダ・ハーグの【常設仲裁裁判所】の中国に不利な判決が出るのを待って発表したと勘ぐられても仕方がないであろう。
この先、アメリカが中国の過剰在庫処理のための鉄鋼製品の輸入を全面禁止したならば中国国営結構製造企業は100万人に及ぶ人員削減を余儀なくされ、社会不安に発展しかねない。
中国は国際ルールを遵守し、自由主義市場経済の枠内に留まるのかロシアや北朝鮮などとともに既存の国際秩序の枠外で生きていくのか決断を迫られる時期にさしかかったようである。   (おわり)

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