« 日本の稼ぐ力が戻りつつある。 | トップページ | 政府リニア中央新幹線の開業前倒しを検討 »

2016年5月24日 (火)

衆参同日選挙の大義名分を探している自民党

熊本地震対応を目的とした16年度補正予算が5月17日に成立し、熊本地震からの復興への政府の責任はほぼ果たしたことになる。地震からの復旧、復興への責任を負うのは今後熊本県や大分県、さらに被災した市町村といった基礎自治体の役割となる。
東日本大震災とは異なり、何度か経験した地震災害のスピーディな対応を政府は被災者から期待されていたが、完璧ではないが目立った不手際もなかったことで地震災害後に行われたマスコミ各社による月例の世論調査の結果は概ね良好で安倍内閣の支持率は3社(読売、日経、TBS)の調査では昨年の5月以来、11カ月ぶりに50%を超えた。
一度50%を割った内閣支持率を50%に戻すのは至難の業であるが衆院で連立与党が3分の2以上の議席を確保し、参院での安定多数の過半数を超えているためにその気になれば提出した法案は全て成立させられることで国民の信頼は揺るがないのであろう。
第1次安倍内閣の後半から麻生内閣までの自民党政権、民主党政権の10年8月以降は国会がねじれ状態に陥り、失言問題などで閣僚が辞任に追い込まれるケースが頻発しては内閣の支持率を高止まりで維持するのは不可能だったのである。
ところで、国会の会期末を目前に控え、政府と野党の攻防は衆院を解散して7月10日の衆院同日選挙を巡る駆け引きになってきたようである。民進党を中心とする野党は選挙対策上【消費税率再引き上げの先送り】を政府に対して要求をし始めた。安倍首相は【消費税率再引き上げ先送り】を宣言し、衆院解散の大義名分にし、衆参同日選挙の争点にしようと目論んでいたと思われるが、野党はそれを封じる作戦に出たと考えるべきであろう。
野党が一致結束して【増税先送り】を要求すれば選挙の争点にはなりえなくなり、【増税先送り】を安倍首相が宣言すれば野党は【アベノミクス】の失敗と選挙戦で訴えることは必定である。
政府・与党としては道半ばの【アベノミクス】の遂行を継続する必要がある。その免罪符を得るには衆参同日選挙で勝利することが必要不可欠である。
ただし、【増税先送り】が選挙の大義名分にはなり難くなったので新たな大義名分が必要である。そこで考え出されたのが野党が提出を検討している【安倍内閣不信任案提出】を逆手にとってこれを衆院解散の大義名分にすることであった。
【朝日新聞デジタル】は24日午前、『自民党の高村正彦副総裁は24日午前の党会合で、野党が内閣不信任案の提出を検討していることについて、「私みたいな草食系の人間は淡々と否決すればいいと考えるが、『それじゃあ、国民に聞いてみよう』と思うのは立派な大義名分になりうることだけは確かだ」と述べた。内閣不信任案が提出された場合、安倍晋三首相が衆院解散・総選挙に踏み切る可能性に言及した。
同党の谷垣禎一幹事長も同日午前の記者会見で、高村氏の発言について「高村さんの個人的なご意見としておっしゃったわけだが、(内閣不信任案は)立派な大義名分になるというのは、私もそうだろうと思う」と述べた。そのうえで、首相の対応について「(不信任案の否決と衆院解散の)どっちを選ぶかはまた別の問題」と付け加えた。』と配信した。
安倍首相は【憲法改正】を実現することこそが自らの使命だと思い定めているのであろう。そのために再登板して首相になったのである。今回の機会を逃せば憲法改正への道は遠のくことを安倍首相は一番理解している。そう理解すれば衆参同日選挙の確率は極めて高い。   (おわり)

|

« 日本の稼ぐ力が戻りつつある。 | トップページ | 政府リニア中央新幹線の開業前倒しを検討 »

9政局」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 衆参同日選挙の大義名分を探している自民党:

« 日本の稼ぐ力が戻りつつある。 | トップページ | 政府リニア中央新幹線の開業前倒しを検討 »