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2016年4月10日 (日)

民進党は選挙用の演技をやめてTPP承認審議に応じるべき

7月の衆参同時選挙が囁かれる中、民進党は、例のごとく選挙に向けて存在感を示すためにTPPの承認を求める議案を審議する衆議院の特別委員会で4月8日、西川委員長が出版を予定していたTPP交渉に関する著書を巡る質問に対し、石原経済再生担当大臣の答弁が不十分なうえ、西川委員長の議事運営が不公平だと異を唱え、途中で退席し、審議を中断させた。
TPPは太平洋に面する12カ国が関税撤廃を目指して自由貿易圏を形成するための協定で、2006年に交渉協議が開始されたが、日本の交渉協議参加は国内事情で遅れ、13年3月から始まっている。2国間での協議が基本でそれを積み重ねて協定の大枠で合意に達したのが15年10月であった。協議の過程は協定発効後4か月間は公開しないことが交渉協議に参加するに際しての前提条件であった。
民進党はTPP承認の議案を審議する特別委員会の開始時から交渉協議の過程の公開を要求していた。政府が要求に応じないないのを理解していながら。TPPに反対する有権者の票を取り込むために審議拒否などを繰り返して民進党は最後までTPPに反対したことをを印象付けるためだ。
ところで、民進党審議拒否の渦中の人西川公也特別委員長は農政通として知られている。TPP交渉協議を成功に導いた日本側の隠れた功労者の一人に違いない。西川先生は筆者の高校の1期上の先輩なので西川先生の高校の同期生で有力な後援者のM先輩と筆者の3人で3回ほど珈琲を飲みながら雑談したことがある。率直な物言いをされる方なので誤解を受けることも多く、選挙には決して強いとは言えない。次の衆院選を考え、自己PRのために中央公論からの出版を決意されたのだと筆者は推測している。
西川先生の本の出版の情報は自民党内部では知れ渡っていたようで政界は閉ざされた世界なので当然民進党もこの情報をキャッチし、ゲラ刷りを入手したのである。TPP発効前の交渉過程の情報開示は禁じられていることは西川先生は理解されていたわけであるが、衆院選を意識されて国益よりも私益を優先されたことになる。
民進党は政府攻撃の絶好の口実を手に入れた。自民党内部にはTPP承認議案が政争の種になり、審議再開が長引くようであれば参院選への影響を考え、TPP承認を参院選後に先送りする案が浮上しているという。
【日本テレビ】は8日正午過ぎ、特別委員会の審議内容について『TPP(=環太平洋経済連携協定)の国会承認をめぐる審議が紛糾している。民進党は特別委員会の西川委員長が出版する予定のTPP交渉に関する本について、政府側に情報を提供した職員がいなかったのか追及した。
民進党の緒方林太郎議員は、石原TPP担当相に対して、もし情報漏えいした職員がいれば責任をとるかただしたが、石原担当相は明確な答弁を避けた。
民進・緒方議員「(西川氏に)秘密協定の義務に反するような情報漏えいをした職員は一切いなかったと、いたのであれば内閣官房のTPP政府対策本部を所掌する大臣として責任をとるというところまで、これ明確ですよ、この質問は。なぜこの質問に答えられないんですか」
石原TPP担当相「(西川氏の本の)ゲラのチェックって、委員が示されたものがゲラかどうかであるということを私確認できません」
民進党側はこうした石原担当相の答弁が不誠実で、明確な答弁を促さない西川委員長の議事運営も公正ではないとして委員会室を退席した。』と報じた。
多くの国民が望んでいるのは審議拒否ではなく、審議を通してTPPの問題点を浮き彫りにしてくれることである。審議拒否を続ければ国民の非難の矛先が民進党に向かうことを民進党は理解すべきであろう。   (おわり)

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