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2016年1月12日 (火)

中国発の通貨危機は起こるのか

1997年のアジア通貨危機は【株価の暴落】(資産価格の暴落)、【通貨安】、【外貨準備高の急激な減少】という3点セットが同時に起こったために通貨危機に陥ったと言われている。
株式市場の乱高下を和らげるために導入したサーキットブレーカーは昨年の株式市場の激しい動揺を踏まえて年頭に導入された。株価が上下5%変動した場合は15分、その後7%変動すれば終日、取引が停止する仕組みだ。
16年の初取引となった1月4日の上海株式市場で早くも【サーキットブレーカー】が実施された。さらに7日にも実施されたため上海・深セン両証券取引所はサーキットブレーカー自体を8日から停止すると発表した。
週明けの11日にも株価の下落は続き、代表的な株価指数である【上海総合指数】は目安となる3500ポイントを大きく下回る3018ポイントで取引を終了している。12日は多少の乱高下を経て、4ポイント上げた3022ポイントが終値となった。
人民元も昨年6月の1ドル=9.153502人民元が12月には1ドル=0.154974人民元と人民元安が進行していた。年明けの1月5日には人民元は12月31日の価格よりも0.36%下落、4年8カ月ぶりの安値となった。先週末には政府が人民元買いを実施した模様で今週に入って人民元の相場は小康状態を保っている。
【外貨準備高の急激な減少】も起こっており、昨年12月1カ月だけでも1000億ドル以上が減っているという。
中国メディアの参考消息は12日、『2015年末時点で1992年以来の23年ぶりに減少した中国の外貨準備高について、現在も急速に減少しつつあるとの見方があると紹介した。
中国の外貨準備高は2015年末時点で、前年同期から1080億ドル(約12兆7000億円)減の3兆3000億ドルだった。23年ぶりの減少で、落ち込み幅も過去最大だった。
記事は、外貨準備高の減少の大きな理由として、当局が株式市場の相場と人民元の為替レートの維持のため、2015年夏から大量の資金を放出しているとの見方を紹介。
さらに、習近平政権が進める「一路一帯」のような全世界規模の経済・政治戦略やベネズエラの債務肩代わりなどでも、巨大な外貨資金が必要になっているという。
15年末時点で3兆3000億ドルだった中国の外貨準備高だが、 中国の代表的商業銀行のひとつ、交通銀行の関連会社である交銀行国際控股有限公司の郝洪首席ストラテジストは、「現在は3兆ドルの大台から、そう遠くない」金額にまで落ち込んでいるとの見方を示した。』と伝えている。
中国は年明け早々に【通貨危機】の3点セットが揃ったのである。
中国の約35年の急激な発展を支えたのは先進国の投資と国際的な大手銀行の融資である。日米を中心とする先進国からの投資はここに来て減少している。それを補うために国際的な民間銀行からの融資が増え続けているのだ。その返済のために外貨準備高が減少を続けているという側面がある。
さらに中国企業は約1兆ドルのドル建ての債務を抱えており、毎月数10億ドル(数千億円)単位で返済、利払いを行っている。要するに中国政府の懐事情は外国の民間銀行に数兆ドル規模の融資を受けているのであるから決していいとは言えないのである。日本政府は日銀の資産を含めるとを含めると約900兆円規模の資産を保有し、国内外を問わず、銀行の融資はほとんど受けていない。
ここにきて日銀と中国の中央銀行が通貨スワップ協定の再締結に向けた協議を始めたという。中国は通貨危機に備える体制を整え出したのである。   (おわり)


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