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2015年11月20日 (金)

TPPの早期発効に向けた動き加速

アベノミクスの3本の矢の重要政策の一つであるTPPが10月に大筋合意に達した。参加12カ国は協定書への署名の国内手続きに入ったが、国内法の制約があるアメリカのオバマ大統領の署名が終了するのは来年2月に入ってからになる。協定が発効するための最大の障害になるのがアメリカ議会である。
アメリカ議会の賛成が得られなければ【TPP】は絵に描いた餅になる。そうならないようTPP参加12カ国首脳は11月18日からフィリピンの首都マニラで始まるAPEC(アジア・太平洋経済協力会議)首脳会議を利用してTPPの【早期発効】を目指す会合を開き、【早期発効】に向け各国が国内手続きを進めることを確認する共同声明を発表した。共同声明の目的は大筋合意の成果を強調することによって発効の鍵を握る各国議会や国内世論への訴えたことである。
【毎日新聞】(電子版)は18日午後、首脳会合について『会合でオバマ氏は、TPPについて「平和的に利益と繁栄を追求できるよう、21世紀の世界貿易の規範作りを支援するものだ」と説明。アジアインフラ投資銀行(AIIB)などを通じて経済分野でも主導権を握ろうとする中国への対抗意識をにじませた。
また、安倍首相は「実際に発効しなければ絵に描いた餅であり、スピードが肝心だ」と述べ、国内手続きを速やかに終えるよう各国に呼びかけた。首相同行筋によると、オバマ氏は「日本の参加はTPP交渉を質的に転換させた。安倍首相のリーダーシップによって合意が達成されたと言ってもいい」と、首相に謝意を表明した。
一方、中国の習近平国家主席は18日、首脳会議の関連会合で演説し「現在、新たな自由貿易の枠組みが絶えず現れ、分散化傾向がさまざまな懸念を招いている」と指摘。TPPを巡る動きをけん制した。』と配信している。
TPPは日本とアメリカが参加しない限りあまり意味がない。日本農産品は時間がかかっても関税率が低減して行くために生産農家への影響は免れない。一方のアメリカは世界有数の農業大国であるので、コメ、小麦、牛肉・豚肉の日本への輸出拡大を望んでいる。大筋合意に達したとはいえアメリカ議会の大統領選挙へ向けたかけ引きもあって議会対策は一筋縄ではいかないのである。日本からのさらなる妥協を引き出せないのかアメリカは探りを入れるためかビルザック農務長官(日本の農水大臣に該当)が来日して20日、農水省で森山裕農水大臣と会談した。
【NHK NEWS WEB】は20日午後、この会談でのやり取りについて『森山大臣が「TPPを契機に日本は農業の体質強化を進めなければいけない」と述べたのに対し、ビルサック農務長官は、「日本の農家と同じように、アメリカの農家もTPPで今後、自国の農業がどうなるか心配している。TPPのよい点や可能性について、十分理解できるよう力を入れていかなければいけない」と応じ、日米双方が農業の強化を進めることで一致しました。さらに両国がTPPの発効に向け、議会での批准などについて緊密に連携していくことで一致しました。』と報じた。
日本ではTPPで最も影響を受けるのは畜産と酪農であろう。しかしながら、TPPが発効したら直ちに関税が撤廃されるわけではない。生産農家は国の保護策に依存しながら自助努力で外国の生産品に対抗できるように脱皮していかなければならない。  (おわり)

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