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2015年10月11日 (日)

大阪市長選の勝敗を分けるのは敬老パス問題か?

11月22日投開票の大阪市長選への立候補を表明した【おおさか維新の会】公認候補の前衆院議員吉村洋文(ひろふみ)氏(40)と自民党推薦の前大阪市議会自民党市議団幹事長柳本顕(あきら)氏(41)が個別に記者会見を行い市長選の公約を発表した。
吉村氏は5月の住民投票で否決された【大阪都構想】のイメージの悪さを意識して、【副首都”大阪”の確立】と【二重行政の根絶】という2つのテーマを掲げ、悪いイメージを払拭するべく【大阪都構想】はこれらを実現するための手段に過ぎないと強調している。吉村氏は【おおさか維新の会】の前身の【大阪維新の会】のレーゾンデートル〔存在理由)を否定するわけにはいかないのである。
一方、挑戦者である柳本氏は引退する橋下徹市長の政治手法を批判した上で、【対立より協調】を訴え、【大阪都構想】の復活については【振り出しに戻すのか】と批判している。政策の要は【大阪市経済の再生】で、【中央省庁の誘致などで首都機能を分散化する」構想と、「建設が開始されたリニア中央新幹線の大阪までの延伸を含む交通網整備で近畿圏を発展させる【近畿メガリージョン】の中心に大阪を据える」構想の2つを公約に掲げた。
橋下市政を批判した手前、橋下市長が推し進めた施策の中で市民の評価の低い【市営地下鉄・バスの「敬老パス」の有料化】と【校長公募制度】の抜本的見直しも公約に盛り込んでいる。
【敬老パス】は1973年から導入された70歳以上の市民が大阪市営の地下鉄とバスで使える優待乗車証で発行する際、年3000円を市民が負担するがその後は何度乗車しても無料である。この制度の導入当初は大阪市の負担は年額2億5000万円であったが近年は約80億円にまで膨らんでいた。橋下市長はこの制度にメスを入れて1回の乗車に50円を負担してもらうことにしたのだ。
【朝日新聞デジタル】は【敬老パス】について『敬老パスの有料化は橋下氏が歳出削減策の目玉として実施。柳本氏の公約ではパスを発行する際の年3千円の負担は維持するが、昨年8月に始まった乗車ごとの50円の負担は廃止し、上限の設定を検討する。柳本氏は4月、朝日新聞の取材に「高齢者の方々にいろいろな所へ気軽に行ってもらえれば健康や交流、経済の活性化につながる」と、上限設定で大幅な歳出増を防げるとの見方を示していた。』と配信している。
高齢者の大阪市民にとって【敬老パス】は気軽に外出できる【打出の小槌】であった。ところが収入が限られている年金生活の老人にとって有料化は経済的負担増となった。金銭感覚に敏感な大阪の高齢者には評判がいいわけはない。橋下市長は「江戸の仇(かたき)は長崎で」ではないが、【大阪都構想住民投票】で報復されることになった。
というのは住民投票で反対に回ったのは60歳以上の高齢者が多かったのだ。選挙当日の出口調査では賛成が反対を上回っていたが、期日前投票の票によって逆転されたのである。期日前投票をする人は暇のある高齢者が圧倒的に多い。
【敬老パス】の見直しは柳本氏を有利にするであろう。大阪市の統治機構をどうするかなどの抽象的な選挙の争点は市長選には馴染まない。地下鉄やバス料金が無料になることのほうが高齢者の市民にとって重要なのである。

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