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2014年9月10日 (水)

一向に進展しない衆院議員定数削減問題

【衆議院議員定数削減問題】がマスコミに取り上げられて久しいが、議論を重ねても堂々巡りで一向に結論が見えてこない。各党議員による会合が【小田原評定】と化している最大の原因は、党派を問わず各議員が本音の部分で自分たちの身分を奪いかねない【定数削減】に反対だからである。
そもそも衆院議員の定数削減問題が起こった要因は2つある。一つは、昨年3月23日の最高裁の【1票の格差】に関する判決により【小選挙区】を5つ減らすことになったことである。二つ目の理由は民主党が09年の衆院選のマニフェストに【比例区80の定数削減】を掲げたからである。
選挙に強い一部議員を除いて大多数の議員は立候補に際して、小選挙区と比例区の重複立候補で小選挙で敗れても比例区で当選という保険を賭けている。比例区の定数が40も減ることは死活問題なのだ。特に小選挙区勝ち目のない野党(共産党、社民党、みんなの党、生活、維新の党)は削減幅をなるべく少なくしたいのである。そのために議論は平行線を辿っている。
民主党は【比例区80削減】に関して任期ぎりぎりまで議論の開始を引き伸ばしたかったのであろうが、東日本大震災が民主党の心積もりを打ち砕いたと言えよう。震災復興費を捻出するために議員自ら身を削る努力(議員定数削減)を国民から求められたからだ。
その結果、民主党政権は12年の通常国会で【小選挙区5、比例区40】の定数削減案を国会に提出したが廃案になった。
議員定数削減は野党時代の民主党が09年の衆院選挙で政権交代を狙ってマニフェストに無責任にも書き込んだので、実現できるかどうかはどうでもよかったのである。
日本の国会議員数は国際的には人口割で比較すると少ない。
【国会議員定数の国際比較】
【①人口②上院議員数(日本は参院議員数)③下院議員数(日本は衆院議員数)④国会議員1人当りの人口)
【日本】①1億2706万人②242③480④17,6万人【ドイツ】①8259万人②69③598④13,8万人
【カナダ】①3297万人②105③308④10,7万人【フランス】①6164万人②343③577④10,7万人
【イタリア】①5889万人②315②630④9,4万人【イギリス】①6077万人②742③646④9,3万人
【スウェーデン】①912万人②0③349④3,7万人【ノルウェー】①470万人②42③127④2、6万人
【注】アメリカは大統領制で議員内閣制制ではないので比較の対象としては不適格
自民党政権になっても【衆院議員定数削減問題】は協議が重ねられてきたが利害関係者が誰も利益を享受できないのであるから協議がまとまるはずはなく、タイムリミットもあるために【第三者機関】を設置し、そこで議論をし、その結論を答申してもらうことになった。
【朝日新聞】は第三者機関について7月29日午後、『伊吹文明衆院議長は29日、国会内で与野党10党の幹事長・書記局長らと会談し、衆院の選挙制度改革を検討する第三者機関「衆議院選挙制度に関する調査会」のメンバー15人を示した。9月初旬に初会合を開き、「一票の格差」是正や定数削減などを議論する。
メンバーは、佐々木毅・元東大総長や平井伸治・鳥取県知事、小谷真生子・報道キャスターなど経済界や地方自治、メディア関係者などから選ばれた。伊吹議長は幹事長らに「野党の意見も十分考慮した」と説明。第三者機関の設置に反対だった共産、社民を除く、8党が同意した。
第三者機関は、衆院議員が任期満了を迎える2016年までに選挙制度関連の法改正ができるよう答申する。ただ、答申に拘束力はない。』と配信した。
議員定数削減は我々国民にとって決してプラスにはならない。議員数が少なくなれば官僚に対するチェックが甘くなり、官僚の暴走を許すことになりかねないからだ。【定数削減】は考え直すべきである。   (おわり)


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