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2014年8月26日 (火)

石破幹事長の入閣を巡り安倍首相と石破氏が神経戦を展開

【法理論】に厳密である石破茂幹事長にとって安倍首相の最高法規である【憲法】の取り扱いは粗雑と映るのであろう。【集団的自衛権行使】についてこれまでの日本政府の解釈は憲法第9条の主旨の解釈から【行使は認められていない】としてきた。
そもそもアメリカの意図を反映した日本国憲法の最大の目的は日本の【軍事大国復活】阻止であるから、日本が【集団的自衛権を行使】することにはアメリカは否定的だったのである。ところが市民派弁護士出身のオバマ大統領の出現が日米安保条約の解釈の変更をもたらしたことになる。
安全保障に興味を示さないオバマ大統領は国防予算を大幅に削り、戦力が落ちる部分の補強を日本に協力求めたのだ。つまりアメリカが日本の【集団的自衛権行使】を容認したのである。
安倍首相が【集団的自衛権行使容認】を憲法の解釈変更で行うことを決意した背景には時間をかけないことを要求されたからだ。オバマ大統領の気が変わらないうちに安倍首相は処理を済ませたかったのであろう。
早期に実施するために本来は国会での承認という手順を踏むべきところを政府権限の【閣議決定】で代行したことに石破幹事長は納得していないということになる。オバマ大統領との会談の内容を安倍首相と石破幹事長が共有していれば事情は異なっていたかもしれない。
安倍首相が9月3日の内閣改造を決意した最大の要因は来年9月に予定されている自民党総裁選挙で最大のライバルになる石破幹事長潰しである。これ以上石破氏に幹事長職を続けされれば地方の党員票を根こそぎ持っていかれかねない。そこで石破氏を幹事長から外し、石破氏の不満を押さえ込むために【安保法制担当相】という何の権限もない国会答弁専門の閣僚のポストを用意したのだ。
こんな露骨な罠を仕掛けては【首相の座を禅譲する】約束でもしない限り石破氏は罠に嵌らない。案の定石破氏サイドは8月23日から【安保法制相】固辞をマスコミを通して情報発信をし始めたことから首相の戦略は齟齬をきたし、幹事長起用を決めていたふしのある岸田文雄外相を続投させることになった。
石破氏は【幹事長続投】を望んでいると発言しているがどこまで本気なのか安倍首相は真意を計りかねて【いらいらして】いるらしい。安倍首相は安倍首相で【安保法制相】を受けなければ無役にすると恫喝した上で、無役だと党内で埋没するなどと言わずもがなのことを口にしている。まさに首相と幹事長の神経戦の真っ最中である。
筆者の独断であるが石破氏の幹事長続投の可能性はゼロではないが極めて低い。石破幹事長は無役になって1年間総裁選挙のために全国を飛び回ることになろう。
安倍首相は【集団的自衛権行使】問題で明らかなように内閣主導の政治を行ってきている。問題処理の速度は早まるが党員の意思が疎かにされるという欠陥がある。それは合意形成に時間をかけた自民党の伝統を破壊し、中堅以上の議員の不満を増幅させたことを意味する。そうした不満を1年間で払拭できるかどうかが安倍首相にとって一つの鍵となる。
しかし、最大のキーポイントは経済が年内に回復軌道に乗るかである。株価が上昇したところで庶民の生活不安が解消されるわけではばい。 (おわり)  

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