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2014年5月 3日 (土)

TPP日米協議【実は合意していた】報道は誤報なのか

5月2日早朝から【TBS】や【産経MSNニュース】などが「TPP日米協議は実は合意していた」と報じていた。この報道の背景には5月1日に開かれた米上院財政委員会の公聴会での米通商代表部フロマン代表のTPP日米協議について「2国間の市場開放で重要な進展があった」という証言がある。
4月25日に発表された【日米共同声明】な中に「合意」の文言が盛り込まれなかったのは日本側の政治状況、4月27日投開票の鹿児島2区補欠選挙に対する配慮である。この選挙で自民党公認の新人金子万寿夫氏が勝利したが、自民党の金子陣営の幹部は勝利の原因に「TPP協議が合意に至らなかったこと」を上げたほどである。
鹿児島は牛肉・豚肉の産地であり、奄美諸島は粗糖の原料【サトウキビ】栽培が盛んな土地柄なのだ。報じられた合意内容は牛肉の輸入関税率を現行の38,5%を9%に引き下げ、豚肉に課せられて関税の1キロ当り482円から50円に下げるというものであった。こんな内容が報じられたら金子氏は間違いなく落選していたであjろう。
ところが、2日の報道はアメリカの事情を考慮して数時間後には削除された。現時点ではオバマ政権は議会から通商交渉権を一任されていない。そのために日米政府間で合意したとしてもそれは法的有効性を持たない。オバマ政権は議会の協力を得て【貿易促進権限法】を成立させる必要があるのだ。そのためアメリカ議会を刺激するような【合意した】などという報道は「百害あって一利なし」なのである。日本側は火消しに躍起になった。
【ロイター】は2日、『渋谷和久内閣官房審議官は2日、環太平洋連携協定(TPP)をめぐる日米交渉が実は合意していたとの報道が相次いでいたのを受けて会見し、大きく前進したのは事実としつつも、特定品目で合意したが隠していることはないと否定した。
豚肉など特定品目の関税について先行決着することはないと強調した。
<嘘をついたと取られたなら心外と甘利担当相>
オバマ米大統領の訪日と平行して都内で開かれた日米協議について「豚肉と牛肉の税率を引き下げるなど、全ての項目で合意した」(2日TBS)といった報道が相次いでいる。渋谷審議官は「協議前の喧嘩別れのような状態からは相当前進した」としつつ、協議結果について「進展以上合意未満」と表現するにとどめた。 また一連の報道について甘利明TPP担当相が「嘘をついたと取られたならば心外」と述べたことを明らかにした。
<「日米で確定した内容ない」、報道にはコメントせず>
渋谷審議官は、米国があくまで全品目パッケージでの合意をめざしているため「特定品目で先に合意し、隠しているということはない」とした。
報道されている関税率についてはコメントを差し控え、「誤報かどうか(指摘するのに)ためらいがある」とも述べた。交渉では税率などで仮の数値を置いて議論するが、一度決めた内容を米国は次の会合で見直してきた経緯もあり、「合意とは動かないこと」「確定した内容は日米でひとつもない」と指摘した』と配信している。
日米政府間では報道されたように合意されたのだ。しかし、アメリカで【貿易促進権限法】が成立しない限り、正式な合意とは言えないので「進展以上合意未満」という表現を渋谷審議官はとったのである。   (おわり)

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