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2014年4月27日 (日)

尖閣諸島に日米安保条約適用に平静さを装う中国政府

オバマ大統領がアジア4か国歴訪の旅の第2の訪問国韓国へ旅立つ直前に発表された【日米共同声明】に「米国は日米安全保障条約の下でのコミットメントを果たすため必要な全ての能力を提供している。これらは尖閣諸島を含め日本の施政下にある全ての領域に及ぶ」という文言が入れられた。中国政府としては一番入れて欲しくない文言である。
共同声明の内容について、読売新聞が来日前の4月21日にオバマ大統領に書面インタビューして「米国の政策は明確であり、尖閣諸島は日本の施政下にあり、それゆえに、日米安全保障条約第5条の適用範囲にある」という回答を得、それを23日にスクープ記事にした。
当然のことながら中国政府の報道官は強い拒否反応を示すことになる。中国共産党中央委員会機関紙【人民日報】の電子版【人民網】は24日午前、『外交部(外務省)の23日の定例記者会見で、秦剛報道官が質問に答えた。
――オバマ米大統領は読売新聞の23日付インタビューで、釣魚島(日本名・尖閣諸島)について、日本の施政下にあり、日米安保条約が適用されると述べた。
釣魚島問題における中国の立場は明確で一貫したものだ。釣魚島は中国固有の領土であり、中国が争う余地のない主権を有する。日本による釣魚島の侵奪・占拠は不法で無効であり、釣魚島問題における日本の挑発行為ははっきりしており、不当なものだ。国家の領土主権と海洋権益を守るわれわれの決意と意志を揺るがすことは誰にもできない。
日米同盟は冷戦時代の二国間の取り決めであり、中国の領土主権と正当な権益を損なうべきではない。釣魚島を日米安保条約の適用対象とすることに中国は断固反対する』と配信している。
だが、中国側の反応は今のところこれだけで平静さを装っている。これ以上騒げば国内に動揺が広がりかねないと中国政府は警戒しているのであろう。
それに対して日本政府関係者や自民党内では歓迎する向きが多い。岸田文雄外務大臣は交渉当事者の一人として当然のことながら高い評価を下した。
岸田外務大臣:「日米同盟が強靱(きょうじん)なものであるということ、揺るぎないものであること。これをしっかり示すことができた」
自民党の石破茂幹事長もその一人である。
【産経MSNニュース】は24日夜、『自民党の石破茂幹事長は24日、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐりオバマ米大統領が日米安全保障条約に基づく米側の防衛義務の対象と明言したことについて「明確になったのは大きな意義がある」と高く評価した。国会内で記者団の質問に答えた』と配信した。
TPP交渉協議で日本から最大の譲歩を引き出したいアメリカは【安全保障問題】(尖閣諸島への日米安保条約の適用)で最大の譲歩をしたことになる。アメリカは譲歩を盾に次々に要求を拡大してきたと一部報道は伝えている。
アメリカの官僚制度の構造的欠陥が今回のTPP閣僚級協議においても露呈したということであろう。
アメリカ政府の高官は政治任用であり、仕えた大統領が退任すれば失職する。そのために交渉当事者の政府高官は次の再就職先を確保するために交渉の成果を上げる必要に迫られる。その結果、国益を求める交渉というより私益を求める側面が顔を出す。日本は焦らず時間をかければいい。   (おわり)

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