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2014年3月 4日 (火)

ウクライナ紛争はオバマ大統領の外交的手腕の試金石

ウクライナの【クリミア自治共和国】のロシア系住民の保護を目的とした軍隊派遣を要請したプーチン大統領の提案をロシア上院議会が承認した3月1日に、オバマ大統領とプーチン大統領は1時間半に及ぶ電話会談を行っている。オバマ大統領は会談の中で、「ロシアはウクライナの主権と領土の一体性を侵そうとしている」と強い危惧を表したとされる。
電話会談の主旨について【ヨミウリオンライン】は2日午前、『オバマ氏はプーチン氏に、ロシア軍をウクライナ南部クリミアの基地に撤収させ、緊張を緩和させることを求めた。
オバマ氏は、ロシアの動きは国際法違反だと指摘し、対抗措置として6月のロシア・ソチ出の主要8か国(G8)首脳会議に向けた準備会への出席を凍結すると伝えた。ロシアが国際法違反の行為を続ければ「より大きな政治的、経済的孤立につながる」と警告した。ロシアが介入の根拠とするウクライナのロシア系住民の保護については、ウクライナ政府との直接対話や国際監視団派遣といった平和的手段をとることを促した』と配信している。
プーチン大統領はオバマ大統領の警告を無視する形で電話対談の翌日の3月2日にクリミア半島の先端部に位置するウクライナ海軍の本拠地セバストポリを制圧したとロイターは報じている。
セバストポリはキエフの直轄地で2042年までロシア海軍の主力艦隊である黒海艦隊の駐留が認められているが反ロシア政権が誕生したためにロシアはセバストポリ死守という行動に出たのだ。セバストポリを含むクリミア自治共和国は本来ロシア領であったが1954年にウクライナ領に編入された経緯があり、住民の大半はロシア系で、ロシア系住民の間では今回の政変を契機にロシア復帰運動が起きている。
ところで、プーチン大統領が軍事介入に踏み切った背景にはアメリカやEUにとって【ウクライナ】は縁遠い存在でアメリカやRUが本気でウクライナを支援をしないであろうという読みがプーチン大統領にはあったからであろう。その上、昨年のシリア内戦にオバマ大統領は介入しようとしたがEUや日本に対する根回し不足で結局腰砕けに終わり、国際的にオバマ大統領の評価を下げてしまった。プーチン大統領はオバマ代糖尿の手腕を見くびっているとの推測が成り立つ。
3月3日午前、【ロイター】は「緊迫化のウクライナ情勢、試される米大統領の覚悟」と題する以下の記事を配信している。
記事の内容:『ロシアはオバマ大統領の厳しい警告を無視し、ウクライナ南部クリミア半島での軍事介入を拡大。米政府がロシアに方針転換させる力や意思を持っているかどうかを試すこの事態は、オバマ大統領にとって正念場だと言える。
これまで可能な限り国際紛争に巻き込まれるのを避け、米国内の問題に集中を続けてきたオバマ氏だが、冷戦終結以来最も危険な東西のこう着状態に直面している』
ウクライナの東西分裂状態が定着するれば東西の冷戦構造が崩壊した1990年以降の国際秩序に大きな変化が出現することになる。それは現在の秩序の改変を模索している中国に軍事行動の口実を与える可能性が生まれる。アメリカは東シナ海でも紛争に巻き込まれる危険性が高まったことを意味する。
ウクライナ紛争の持つ意味をアメリカ政府は深刻に捉え、ロシアに断固たる措置をとることである。オバマ大統領の欠点とされる【優柔不断】をこの際捨て去るべきだ。それがひいてはアメリカの国益に結果としてなるのだから。
   (おわり)


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