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2014年2月10日 (月)

世界経済安定のためにアメリカは債務上限問題に早期決着を!

アメリカ政府の【債務上限問題】が再燃した。昨年9月30日までに新会計年度(13年10月1日~14年9月30日)予算案に関する与野党(民主党・共和党)の協議が合意に達せず、予算案が承認されなかった。その結果17年ぶりにアメリカの政府機の関一部(国立公園を管理する環境保護局など)は10月1日から閉鎖されるという事態に発展している。
その後、与野党間協議が続けられ、『①14年1月15日までの暫定予算を認める。②債務上限を2月7日まで国債発行を認めることにより、債務上限を事実上引き上げる』という内容を含む法案を10月15日に成立させ急場を凌いだのである。
その債務上限撤廃も暫定措置の期限が切れたため、ルー財務長官は書簡で。共和党のベイナー下院議長に「政府資金が2月27日には枯渇する懸念があるために、債務の上限を引き上げるよう要請した」という。
朝日新聞デジタルはルー財務長官の要請について2月8日夕刻、『米政府が借金できる上限(債務上限)をいったん取り払う措置が7日に期限を迎えたため、ルー米財務長官は野党・共和党のベイナー下院議長に書簡を送り、「2月27日を過ぎると、特別な資金繰りを続けられるか確信できない」として上限を引き上げるよう求めた。政府の資金が底をつく日が具体的に示されたことで、27日に向けて与野党の駆け引きが本格化する。
米国では政府の債務上限を議会が決める。昨年秋、借金が上限いっぱいになったため、与野党が一時的に上限を取り払うことで合意したが、その期間が7日で終わった。8日からは政府が特別に資金をやりくりして予算などの支払いをせざるを得ない』と配信している。
【債務上限問題】がここまで拗(こじ)れている原因は、日本ではアメリカ議会の上院と下院の【ねじれ現象】と理解されている(筆者もそう理解していた)が的外れであるらしい。下院の過半数を制している野党共和党の議員で、保守系独立運動【ティーパーティー】(茶会党)の強力な支援を受けて当選した約40人の反乱であるという。
【ティーパーティー】運動は10年1月のマサチュセッツ州の上院補選で支援した共和党の候補者を当選させてから勢い付き、同年11月に実施された中間選挙での共和党躍進の原動力となった。
【ティーパーティー】の主眼は「税金の無駄遣いをなくし、増税なしの【小さな政府】」の実現である。
そのためにオバマケアと称されるオバマ大統領の【保険制度改革】に強硬に反対してきた。法案が成立した今はその施行を遅らせることに勢力を集中している。その成果が14年度予算の未承認だ。
【世界保機構】が公表した数値によれば、09年度のアメリカの1人当たりの医療費は7960ドルで、3754ドルの日本の医療費の約2,1倍で、OECD(経済協力開発機構)加盟国中1位である。しかも数値は多少古いがアメリカの医療費総額は06年段階で、2兆3000億ドル(日本円で230兆超)を超えている。それに対して日本の総医療費は厚生労働省発表で、10年度は37兆4202億円。アメリカの医療費に占める政府支出は45,1%であるから政府の負担は100兆円を超えている。
アメリカの医療費の高騰の原因は医療誤診訴訟を回避するために過度の医療を施すことといわれている。ところが、アメリカの保険制度は【低所得者用】と【高齢者用】だけで、国民の15%に当たる約4600万人は無保険者である。無保険者は低所得者用の保険を受けるには収入が多すぎるが、民間の高額保険料を負担できない。
それ故、オバマ大統領は保険制度改革を断行したのだ。だが財源の見通しが立っていない。最終的には【ティーパーティー】が反対する増税に頼る公算大である。
2月27日以降に起こる可能性のある債務不履行はアメリカ経済や世界経済に与えるダメージを考慮して回避されようが【ティーパーティー】の主張を受け入れてオバマケアの実施は1年先送りされる可能性が大きい。   (おわり)


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