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2014年2月 2日 (日)

橋下徹大阪市長、出直し選挙を決断

【大阪府】と【大阪市】という2つの自治体を解体して【大阪都】に一本化する【大阪都構想】の制度設計について協議する場である【特別区設置協議会】(法定協)は昨年の8月以来3回開催されている。協議会のメンバーは大阪市議と大阪府議である。
13年8月に開催された第1回法定協では、『①大阪市を1区あたりの人口30万人規模とする7区案、②1区あたりの人口を45万人規模とする5区案、③税収が一番多い中央区とニ位の北区を統合する案、④中央区と北区を分離する案』の4案が提案された。
10月の第2回法定協後、橋下徹大阪市長は「効率化や組織の規模から5区案が妥当」と述べ、松井大阪府知事は「コスト面では5区だが、7区の方が身近で首長の目が届く」と述べていたが、大阪維新の会が推進する案はコストが安い【5区案】に決まった。【5区案】の初期コストは300億円~470億円であるのに対して、他の3案は310億円~640億円であるからだ。
大阪市は現在24区が存在するが,【大阪維新の会】の案ではそれを統合して5区にするのである。5区の内訳は①【西淀川、福島、此花、港、大正、住之江】、②【東淀川、淀川、都島、北】、③【旭、城東、鶴見、東成、生野】、④【西、中央、浪速、天王寺、西成】、⑤【阿倍野、平野、東住吉、住吉】となっている。
ところで1月31日に開かれた第3回の法定協で橋下大阪市長と松井大阪府知事は大阪市を維新案の5区に再編する案で協議会の結論にしようとしたが、自民党、公明党、民主党の反対で維新案は事実上否決され、【大阪都構想】実現に黄信号が点った。
【時事通信】は1月31日夜、『大阪府と大阪市を再編する「大阪都」構想をめぐり、制度設計に関する議論が難航し、橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)らが目指す2015年4月の実現が難しくなってきた。31日に開かれた府議、市議らとの会合で、特別区の区割り案の絞り込みが見送られたことから、橋下氏と松井一郎大阪府知事(同幹事長)は他会派を批判。2月3日に記者会見し、出直し選挙を含めた今後の対応を明らかにする方針を表明した』と配信している。。 
ところで、【大阪都】が実現すれば、橋下大阪市長が主張しているように大阪府と大阪市の二重行政の無駄が省け、経費削減が可能になり、大阪市民にとってメリットが大きくなるのであろうか。
ことはそれほど単純ではない。大阪市が解体され5つか7つの特別区が誕生すれば権限は大阪都に集中し、特別区は都に対して要望を出すだけで、特別区には決定権は与えられず、特別区は全て都の決定に従うだけの存在に成り下がるのだ。つまり市民の意思は都政に反映されないことになる。
戦国時代の堺市は【自治都市】であったし、江戸時代の大阪は治安以外は幕府に頼ることなく。町人の自治都市だったのである。堺市民が堺の歴史を見つめ直し大阪都構想から離脱したように大阪市民も大阪の伝統と歴史を思い起こすべきであろう。
2月1日午後、橋下徹大阪市長は辞任を表明し、出直し選挙に打って出ることになった。橋下氏は自らの欲望の実現のために再び大阪市民を巻き込むことになったがこれではたしていいのであろうか?   (おわり)


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コメント

選挙に負けたら政治から手を引く、と言っているのが案外彼の本音ではないのでしょうか。多分いろいろなことに嫌気がさして、これを潮時にしたいと思っているような気がします。

投稿: OKCHAN | 2014年2月 2日 (日) 16時55分

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