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2013年10月30日 (水)

政治主導の象徴・「内閣人事局」設置閣議決定へ

国の行政事務を担当する【国の行政機構】は「国家行政組織法」が定める省と「内閣府設置法」が定める内閣府とその外局(委員会と庁)で構成されている。
その内訳は、『内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、防衛省、国家公安委員会(警察庁)』の1府12省1庁だ。
国務大臣を長とする組織であるから本来ならば人事権は長である国務大臣にあるのであるが、各省庁の大臣の任期は約1年という慣習が定着したこともあり、各省庁の人事権は各省庁の事務方(官僚)のトップ事務次官が掌握するようになってしまった。つまり、各省庁はいわば独立王国の感を呈していたのである。
これまでにも官僚が政治家の容喙を許さない省庁運営に何とか風穴を開けようとした政権はあったが、そのたびに官僚の激しい抵抗にあってことごとくその試みは跳ね返されてきた。官僚機構の改革に手を触れるには総理大臣が長期政権を樹立しているとき以外は難しいのであるが、これまで長期政権を敷いた総理大臣は官僚出身が大半であった、官僚出身の首相に官僚機構の改革は無理なのだ。
第1次安倍内閣のとき安倍首相は改革を断行しようとしたがことごとく官僚機構の壁に跳ね返されてきた。政府の意向を各省庁が粛々と具体化するという本来の官僚機構に戻すために、安倍首相は衆参のねじれ状態が解消した機会を捉え、密かに暖めていた『内閣人事局』構想を今国会で法律化するために動き出したのである。
当初の予定では今月末には関連法案を提出することになっていたが調整に手間取り、11月5日には閣議決定するという。
【NHKニュースウェブ】は10月29日未明、『政府は、中央省庁の幹部人事を一元的に管理する「内閣人事局」を新たに設置することや、幹部の任命や降格に総理大臣と官房長官の意向を反映できる規定を盛り込んだ国家公務員制度改革の関連法案を取りまとめ、来月5日に閣議決定する方針です。
それによりますと、国家公務員制度改革の一環として、中央省庁の幹部人事を一元的に管理する「内閣人事局」を新たに設置するとしています。
内閣人事局には、人事院や総務省が担っている国家公務員の採用試験や研修、各行政機関の機構や定員の管理、各省庁のポストごとの人数や給与を決めるいわゆる「級別定数」の管理などを移管するとしています。
事務次官や局長など、中央省庁のおよそ600人の幹部人事は、総理大臣から委任を受けた官房長官が「幹部候補者名簿」を作成し、任命権者の閣僚は、その名簿の中から総理大臣と官房長官と協議のうえ幹部を任命するとしています』と報じている。
ところで、衆参のねじれ状態が続いていれば法案提出に関して事前に参院の承諾を得る必要があったが、ねじれが解消した今、官邸主導で何事も決められ、事後報告だけで済んでしまうような昨今の状況にねじれ状況下で我が世の春を満喫してきた参院自民党の幹部たちは不満を抱きだしているようだ。
しかし、2010年の9月以降の自民党参院が中心になって国会が運営されてきたこと自体が異常なのだ。今が正常な政局運営であることを自民党参院幹部は肝に銘じるべきであろう。   (おわり)

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