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2013年10月13日 (日)

TPP国会開始前の自民党国会対策委員長の突然の交代

自民党の鴨下一郎国会対策委員長(東京13区)が第185回臨時国会開会を前にした10月11日に体調不良を理由に辞任した。後任には栃木4区選出の佐藤勉国会対策委員長代理が昇格する。鴨下氏は医師出身で厚生労働の分野の政策畑を歩み、環境相を経験しているが、国対畑は初体験で、国対委員長は荷が重いのではといった噂が永田町では流れていた。一方の佐藤氏は大臣経験(総務大臣)はあるが、国対畑が長く、今回の昇格は適任と言える。
【NHKニュースウェブ】は11日夜、鴨下氏の辞任と佐藤氏の昇格について、『自民党は11日の総務会で、鴨下国会対策委員長が辞任し、後任に佐藤勉国会対策委員長代理を起用することを決めました。
総務会で、石破幹事長は「鴨下国会対策委員長から辞任の申し出があった。後任には佐藤勉国会対策委員長代理に就任してもらいたい」と述べ、鴨下氏の辞任と、後任に佐藤氏を起用することが了承されました。
鴨下氏は去年12月に国会対策委員長に就任し、先月、再任されたばかりでしたが、体調がすぐれないとして、石破氏らに辞任の意向を伝えていました。
国会対策委員長に就任した佐藤氏は、総務会で「来週から始まる臨時国会は53日間とタイトな日程だが、重要法案もあるので、成果を上げるべく、衆参で協力して全力を尽くしたい。総理大臣や閣僚の国会審議への出席の在り方などを見直す国会改革も積極的に推進したい」と述べました』と報じている、
15日に開会する第185回国会(臨時会)の論点は福島第1原発の放射能汚染水流出問題と【TPP協議の重要5項目】の関税の維持の是非である。
【TPP】(環太平洋経済連携協定)の本来の目的は、太平洋に接している国々が自由貿易圏(関税撤廃)を形成することだ。GDP世界第1位のアメリカと第3位の日本が参加するのであるからこの交渉が合意に達すれば、世界経済に与えるインパクトは大きい。
ところで、TPP交渉参加国は日本、アメリカ、カナダ、オーストラりアなど12カ国であるがそれぞれの国の基幹産業や保護が必要な産業は異なっている。そのためにいきなり100%の関税撤廃は非現実的である。そうした事情を踏まえて、アメリカの腹積もりは90%台後半の自由化率(関税の撤廃)であると言われている。
アメリカが100%を主張しないのは、関税を維持することによって何としても、アメリカは自動車産業の衰退に歯止めをかけたいからだ。民主党の最大の支持母体が自動車産業の労働組合という隠れた事情もある。
一方、日本は農業団体の票をあてにする議員が農業団体と共同戦線を張って、農産品の【重要5項目】と呼んでいる【米】、【麦】、【砂糖】、【乳製品】(バター、脱脂粉乳)、【豚肉、牛肉】の信じ難いほどの高関税の維持を声高に叫んでいる。【重要5項目】の関税を維持すれば、日本の市場自由化率は80%~90%台となり、TPP交渉参加国の同意を得られそうにない。
そうした裏情報を本県2区選出の西川公也TPP対策委員長は小出しにして、【聖域】とされた【重要5項目】の一部関税化に党内世論を集約しようとしている。
臨時国会の論戦は激論になると予想されるが、この国会を乗り切るために政府・自民党は、国対の経験の豊富な佐藤氏と農業政策に精通している西川氏という栃木県コンビに下駄を預けたのだ。両代議士の手腕に栃木県民として大いに期待したい。   (おわり)


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