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2013年10月10日 (木)

遵法精神を捨て去っているメガバンクの役員

日本のメガバンクの一つ【みずほ銀行】が暴力団組員ら反社会的勢力との取引を知りながら2年以上も放置していたとして、銀行業界の監督官庁である金融庁は9月27日、銀行法に基づいて業務改善命令を出した。業務改善命令は【みすほ銀行】に対して、責任の所在を明らかにすることや再発防止策の作成などを求めている。
【みずほ銀行】は系列の信販会社オリエントコーポレーションなどが仲介する約230件の提携ローンで、約2億円の自動車の購入資金などを融資している。
業務改善命令が出された後の釈明記者会見で【コンプライアンス】(法令順守)担当の役員は反社会的勢力への違法な融資と知りながら、頭取には報告しなかったと説明していたが、8日、佐藤康博頭取自らが記者会見し、佐藤頭取や当時の西堀利頭取(すでに退任)も問題の取引を把握していたと当初の説明を一変させている。
朝日新聞電子版【朝日デジタル】は10月8日午後、『みずほ銀行が暴力団組員らへの融資を放置していた問題で、みずほ銀の佐藤康博頭取は8日、記者会見し、問題の取引を佐藤頭取自身や当時の西堀利頭取(すでに退任)も把握していたことを明らかにし、陳謝した。これまでは担当役員で情報を止め「頭取ら経営トップには報告していなかった」と説明していた。
みずほ銀行の佐藤康博頭取は、暴力団組員らへの融資を放置した問題の責任を取って、政府の産業競争力会議の民間議員をはじめとする公職を辞職することを明らかにした』と配信している。
みずほ銀行の反社会的な勢力への融資が発覚したときに筆者が感じたことは、メガバンクはバブル時期に形成された三角関係【都市銀行・大手ゼネコン・社会的反勢力】の清算が終わってないということであった。不動産バブル最盛期の1980年代、14の都市銀行(当時はメガバンク存在せず)は競って首都圏の商業地の土地の取得、商業ビルやオフィスビルの建設に投資をしていた。土地の取得の最前線で活躍したのが【地上げ屋】と呼ばれた反社会勢力の息のかかった不動産会社であった。反社会勢力は使い捨てにされないために大手銀行の実力者に近づき、金品の贈呈、女性の斡旋、個人的なトラブルの解決などを通して銀行幹部を取り込んでいったのだ。
今回不祥事が発覚した【みずほ銀行】は銀行再編の中で誕生したメガバンクの一つで、【富士銀行】、【第一勧銀】、【日本興行銀行】が合併して生まれたメガバンクである。この合併を主導した富士銀行は別名【ノルマ銀行】と呼ばれ、手段を選ばない強引な営業で度々不祥事を起こしている。
ところが、よくよく調べていくと、この事件は、2010年9月に【みずほFG(フィナンシャル・グループ】入りした【オリコ】(オリエンタル・コーポレーション)が持ち込んだ負の遺産であることが判明した。【オリコ】は1951年に広島市に誕生した会社で、77年には本社を東京に移転し、79年に東証1部に上場している。銀行との取引関係で言えば【第一勧業銀行】系である。
【オリコ】は自動車ローンでは圧倒的なシェアを誇っているが、バブル崩壊後に生じた不良債権の債権回収がビジネスになると知るや、99年にサービサーと呼ばれる不良債権回収の子会社【日本債権回収株式会社】を設立して、反社会的な勢力との接触を強めていったと思われる。03年に暴力団員が【オリコ】の元社員に顧客リストを持ち出させて社会問題になっている。
【メガバンク】の欠点は、合併以前の旧行意識が抜けず、頭取人事ににもそれが色濃く表れる。【みずほ銀行】も合併後2代続けて旧富士銀行出身の頭取が続いたが、システム不具合の責任を取って11年に西堀利頭取が辞任すると、第一勧銀出身の塚本隆史頭取、13年には日本興業銀行出身の佐藤頭取と【たすきがけ人事】が始まり、無責任体制が確立してしまった。
説明責任が問われる現在の日本社会において説明が大きく変わったことは世論の反発を買い、何れ、佐藤頭取の辞任という展開になるのではなかろうか。    (おわり)

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