« 電気料負担増と増税で日本経済の回復は腰折れになる可能性 | トップページ | 2020年夏季5輪は東京に決定するのか? »

2013年9月 5日 (木)

安倍首相、内閣改造先送りを明言

7月の参院選大勝の結果を受け、安倍首相は内閣改造を12月以降に先送りすることを非公式に自民党幹部に伝えていたが、20カ国・地域(G20)首脳会議出席のために滞在中のロシアの古都サンクトペテルブルグで9月中の【内閣改造と党役員の交代】を先送りすることを正式に表明した。安倍首相の決断を契機に日本の政治の劣化を生み出した原因の一つである大臣の粗製濫造に歯止めがかかることを望んで止まない。
日本は戦後、約50年間、衆議院選挙において中選挙区制を採用してきた。この制度の特徴は同じ政党から複数の候補者を同一選挙区で擁立できることであった。この利点をうまく利用したのが自民党で、自民党は、1955年の結党以来、衆院で常に過半数を確保し、長期政権を維持してきた。だが弊害が徐々に顕在化し、それはやがて自民党が野に下る原因となるのである。
その原因とは何か?派閥の誕生である。派閥が肥大化し、やがて党中党の様相を帯びてきたのだ。派閥が公党の性格を帯びていれば問題はないのであるが、権力を握るための派閥の運営者の領袖の私党に堕したところに諸悪の根源があったといえる。私兵(衆参の国会議員)を養うために派閥の領袖が用意したのが選挙資金であリ、大臣や党の要職のポストだった。ポストは限りがあるのでその在任期間を短くして多くの議員をポストに就ける妥協案が常態化し、任期約1年の大臣が大量に誕生した。
粗製濫造の大臣誕生の結果起こったことといえば、政治家が知識不足で官僚に操られ、日本は官僚主導国家に変身したことだ。考えてみれば短期間を除けば日本は官僚主導国家だったことを歴史が証明している。日本が太平洋戦争に邁進したのは軍人という技術官僚が日本の政治を壟断していたからに他ならない。
時事通信は9月4日、サンクトぺテルブルグ発の情報として、『安倍晋三首相は4日午後(日本時間夜)、9月末の自民党役員任期切れに伴う内閣改造について、「秋の臨時国会、2014年度予算を行えば、予算(案)を作った大臣が責任を持つべきというのが私の考えだ」と述べ、年末を含めて見送り、来年の通常国会まで現体制で臨む意向を表明した。党役員に関しても「骨格は変えない」と石破幹事長ら三役や高村正彦副総裁の続投を明言した。サンクトペテルブルグ市内で同行記者団に語った。
首相は内閣改造見送りの理由に関し「(就任して)1年に満たないので改造すべきででないと決意した」と説明。続投させる党役員については石破氏、野田聖子総務会長、高市早苗政調会長と高村氏に加えて、河村建夫選対委員長、細田博之幹事長代行の名を挙げた。
首相が改造を当面見送る意向を示したのは、秋の臨時国会、来年の通常国会で、デフレ脱却を含めて「政権の実績を上げることを求められており、内閣の継続性が重要と判断したためだ。ただ自民党内には改造を求める声が少くなく、年末に向けて首相への改造圧力が強まりそうだ』と配信している。
昨年の暮れの衆院選、7月の参院選の圧勝で自民党所属の国会議員は400人を越え、自民党では、大所帯を管理するために派閥が復権した。89人の所属国会議員を抱える最大派閥【町村派】の町村信孝会長は9月1日に開催した派閥研修会で「【族議員になる」ことを勧めている。
議員として専門分野を持てということである。政治家として専門分野を持つことが政治家として大成できるか否かの分岐点になる。日本の政界は、閣僚の在任期間を長くし,専門知識を蓄積させるシステムを確立すべき時期に来ている。
安倍首相はとりあえず現在の閣僚を来年夏まで続投させ、次の内閣改造で任命した閣僚には2年間の任期を務めさせることだ。閣僚の粗製濫造を中止することが日本の政治の質の向上に繋がるからだ。   (おわり)


|

« 電気料負担増と増税で日本経済の回復は腰折れになる可能性 | トップページ | 2020年夏季5輪は東京に決定するのか? »

9政局」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 安倍首相、内閣改造先送りを明言:

« 電気料負担増と増税で日本経済の回復は腰折れになる可能性 | トップページ | 2020年夏季5輪は東京に決定するのか? »