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2013年8月 5日 (月)

民主党の無責任な社会制度改革3党実務者協議からの離脱

思い起こすのも腹立たしいという有権者が多いのであるが、09年の衆院選のマニフェストの中で、民主党は政権交代を急ぐあまり財源問題を置き去りにして、【年金・医療】問題に関して、『「年金通帳」で消えた年金。年金制度を一元化して、月額7万円の最低保障年金を実現します。後期高齢者医療制度は廃止し、医師の数を1,5倍にします』と謳っていた。
だが、民主党は党内の意見集約ができず、約3年3カ月の政権運営の期間内で最低保障年金問題にも後期高齢者医療制度問題にも結論を出していない。民主党は苦し紛れに民主党、自民党、公明党の3党の協議によって社会保障改革推進法を成立させ、社会保障改革の内容を議論するための国民会議を設置することにし、結論を先送りした。
12年6月26日付の【民主党広報】で『衆院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で26日午前、民主、自民、公明の3党合意に基づいて提出した社会保障制度改革推進法案,認定こども園改定法案の2法案と年金、こども・子育て、消費税等の政府提出6法案・修正案のしめくくり総括質疑が行われ、採決の結果、民主、国民新、自民、公明の賛成多数で8法案は修正可決した』と伝えている。
【社会保障制度改革推進法案】は8月22日に施行されたが、この法案が根拠となり、『社会保障制度改革国民会議』が設置されることになる。この会議の目的は同法第1条で「安定した財源を確保しつつ受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会制度の確立を図るため、社会保障政策について、その基本的な考え方その他基本となる事項を定めるとともに、社会保障制度改革国民会議を設置すること等より、これを総合的かつ集中的に推進することを目的とする』と規定されている。
【社会保障制度改革国民会議】の第1回会議は12年11月30日(金)に首相官邸で開催された。会議のメンバーは清家篤慶応義塾大学塾長を会長とする15人の委員である。政権交代後の初会合は1月21日(月)に第3回会議として開かれている。会議の冒頭であいさつに立った安倍晋三首相は『社会保障制度改革国民会議は、改革推進法に基づき設置されたものであります。我々が改革推進法をつくったのは、少子高齢化が進展する中で安定財源を確保しながら、受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度を構築し、暮らしの安心を、取り戻したいという強い思いからです。
暮らしの再生は、経済の再生、外交・安全保障の再生、教育の再生と並んで安倍内閣の重要課題と位置づけています。したがって、安倍内閣としても3党合意に基づき、一体改革をしっかりと進めることをはじめ、安心社会をつくり上げるために全力を尽くしていく所存です』とその決意を述べている。
民主党の実務者協議離脱について日本テレビ系【NNN】は8月5日午後、『3党はこれまで社会保障と税の一体改革に関する3党合意に基づき、年金や高齢者医療制度のあり方を協議してきた。しかし、現行制度を基本とする自民・公明両党と、抜本改革を主張する民主党との間で議論は平行線のままだった。民主党は、最低保障年金制度の創設などの党の主張が受け入れられないことから離脱する方針を固めたもので、5日にも自民・公明両党に離脱の方針を伝えることにしている』と報じた。
民主党が目指している富の再分配を公平にする社会民主主義的な社会の実現はEUの財政危機によって不可能であることが露呈したのである。理想的な福祉国家とされたスウェーデンも財政難に陥り、都市には欧州各地から押し寄せる移民が溢れ、職にありつけないために物乞いをして飢えを凌いでいるという惨状である。
財源を確保する方策を提示せずに抜本的な社会保障改革を唱えても民主党は無責任の謗りを免れない。民主党は幻想と化した社会民主主義と決別すべきなのだ。   (おわり)


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