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2013年8月 2日 (金)

麻生財務大臣の失言問題

【ついに】と言うべきか【やっと】というべきか一部マスコミから『舌禍事件』を引き起こすことを期待されていた?麻生太郎財務大臣が7月29日に開かれたシンポジュウムのパネリストとして「ある日気がついたら、ワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口を学んだらどうかね」と発言して国際的な批判を浴びている。
麻生財務相は後日発言を取り消したが、騒動が終わったわけではない。参院選の敗北で存在感の薄れた一部や野党は予算委員会の臨時国会会期中に予算委員会の開催を要求して、追求する構えであるが、与党は予算委員会の開催を認めない方針である。
シンポジュウムでの麻生財務相の発言の要旨:『僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツは、ヒトラーは民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラーが出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われている。全然違いますよ。ヒトラーは選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。(中略)。
そして、彼はワイマール憲法という当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に憲法がよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私たちは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さんが投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。(中略)。
僕は4月28日、昭和27年、その日から今日は日本が独立した日だからと靖国神社に連れていかれた。それが初めて靖国神社を参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのはいつからですか。
昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから静かにやろうと。憲法は、ある日気づいたらワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね。 (後略)。』(朝日新聞デジタル 8月1日配信)
麻生財務相を擁護する人たちは、麻生発言は「憲法を静かに熟議しようという主旨なのだ」主張しているらしい。橋下大阪市長は「従軍慰安婦問題」発言で急速に人気が衰えたが、この発言の前段で沖縄駐留の米海兵隊司令官に対して「風俗営業活用」を進言していたために橋下市長の弁解は国民に受け入れられなかったのである。
翻って麻生発言も冒頭部分でナチス政権の正当性に言及しているので、【静かな熟議】という擁護論は説得力に欠けるであろう。国民を蔑(ないがし)ろにしてそっと国会議員だけで憲法改正を決めようよと提言しているという印象が強い。もっとも、憲法改正を発議しても国民投票というハードルを越えなくてはならないが。
失言事件が起こる要因は、発言者が発言した事柄に関して正確な知識を持っていないことであろう。あるいは世間の常識とはかけ離れた見解を発言者が持っているからに違いない。その上、厳密な言葉の表現を取らないからである。石破茂自民党幹事長であればこの類(たぐい)の過ちは決して犯さない。   (おわり)


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