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2013年8月13日 (火)

安倍首相の【憲法改正は歴史的使命】発言へのマスコミの反応

首相就任以来初めて、首相の座を目前にして病に倒れた亡父安倍晋太郎元外相の墓参りのため郷土山口県長門市入りした安倍晋三首相は8月12日、高揚感のためか、【憲法改正に向けて頑張っていく。これが私の歴史的使命だ】と踏み込んだ発言をした。
首相発言に対するマスコミの反応は様々で、【護憲派】を任じる朝日新聞や毎日新聞は発言の事実だけを淡々と報じている。それに対してニュース配信の【時事通信】は発言の背景に関して解説を交えた記事を配信している。
朝日新聞電子版【朝日デジタル】は12日夜、『夏休み中の安倍晋三首相は12日、地元の山口県を訪れた。長門市の旅館で後援会の会合に出席し、『将来に向けて、憲法改正に向けてがんばっていく。これが私の歴史的使命だ」と熱弁をふるった。
首相は、消費増税判断など秋に向けて難問が山積しているとしたうえで、「総理大臣は万人から拍手を得ることはできない。どうか地元の皆様だけは理解してほしい」と訴えた』と配信している。
【〈時事ドットコム】は12日夜、『安倍首相は12日、山口県長門市内のホテルで開かれた自身の後援会主催の夕食会であいさつし、『憲法改正に向けて頑張っていく。これが私の歴史的使命だ」と述べ、首相在任中の改憲実現へ決意を表明した。首相が「歴史的使命」との強い表現を用いて改憲への意欲を示したのは昨年12月就任後初めて。
首相は参院選での自民党大勝を受けた先月22日の記者会見で、憲法改正について「腰を落ち着け、しっかり進めて生きたい」と、時間をかけた合意形成を目指す考え方を強調。その後も、憲法問題では慎重な発言が目立っていた。世間や公明党の反応を意識しているためとみられるが、12日は地元での「身内」の会合とあって踏み込んだようだ』と配信した。
憲法改正に関しては【日本国憲法】第96条第1項で『憲法の改正のためには、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を得なければならない。この承認には特別の国民投票,又は国会の定める選挙の際行われる投票において,その過半数の賛成を必要とする』と規定している。
ところで、憲法では国民投票について規定していないので、国民投票を実施するための【国民投票法】が平成19年(2007年)5月18日に公布され、3年後の平成22年(2010年)5月18日に施行された。
7月の参院選で与党が圧勝し、自公両党で過半数を大きく超える135議席を獲得している。改憲賛成の【みんなの党】の18議席と【日本維新の会】の9議席を加えると162議席となり、参院においても改憲勢力はぎりぎり3分の2を超えている。しかしながら、野党再編の結果によっては改憲勢力が3分の2を大きく超えることになるか、逆に3分の2以下になるかまだ流動的である。
各種世論調査の結果から予測すると改憲賛成が改憲反対を上回っているがその差は数%程度であるので、参院が発議の条件を満たし、国民投票の実施が決定しても国民投票の実施時点で改憲反対派が改憲賛成派を凌駕していることもありえるので安倍首相としても情勢を見極める必要がある。
国民の中に改憲やむなしとの雰囲気が醸成されている最大の要因は、領土問題に端を発した日中関係、日韓関係の悪化さらに北朝鮮の核のリスクである。3国との関係が好転するか否かが改憲の是非を決めることになるであろう。   (おわり)

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