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2013年7月22日 (月)

【衆参ねじれ解消】を選択した国民

自民党は参議院の定数が現行の242議席(3年ごとの選挙の定数は121議席)になって以降、最大の65議席を獲得した。非改選の議席50と合わせると115議席となり自民党単独過半数まで7議席である。
連立与党の一角を形成する公明党が11議席を獲得したので与党の獲得議席は76議席となり、非改選の59議席を合わせると135議席で、17ある全ての常任委員会の委員長を独占し、全ての常任委員会の委員の過半数を占める絶対安定多数を得たことになる。これにより、内閣・与党が提出する全ての法案は参議院を通過することになり、諸外国の日本駐在のマスコミの記者たちから【回転ドア】と揶揄されていた1年で首相が交代する芳しからざる習慣はなくなるであろう。
今回の参院選の特徴は自民党が選挙区では圧勝したことだ。31の1人区では岩手と沖縄以外の29選挙区を制し、複数区でも2人を擁立した東京都と千葉県を含む全16選挙区で立候補者18人全員が当選している。投票率が10年の22回参院選に比べ約4%減の52%前後と低迷したために自民党が獲得した比例区の議席は18議席と、予想よりも7・8議席少なかった。それでも自民党の比例での得票数は1846万票、713万票の民主党に1100万票の差をつけている。民主党は前回より1110万票減らし、自民党は440万票増やした。
注目されていた共産党の議席は、選挙区では東京都、大阪府、京都の3選挙区で議席を得、比例の5議席を合わせて8議席である。比例区の獲得票数は497万票で、前回より141万票増え、みんなの党を30万票上回った。
みんなの党は、宮城県、埼玉県、神奈川県、愛知県で議席を得たが、比例区は共産党の後塵を拝し4議席で,合計8議席である。比例区の得票数は461万票で、前回より327万票減らしたことになる。みんなの党ブームは終焉したということであろう。
【従軍慰安婦発言】で人気を急落させた日本維新の会の動向も関心を集めたが、維新の会本拠地の大阪では擁立した候補者がトップ当選を果たし、面目を保った。兵庫でも競り勝って当選したが、比例では610万票で6人の当選者を出しただけである。8人当選では勝利とはいい難い状況だ。やはり橋本人気は失速したということになる。
ところで、今夏の参院選での民主党の壊滅的惨敗は民主党内に分裂を拡大させる遠心力が働くのは不可避であろう。大きく分ければ労働組合依存の議員と浮動票依存の議員に別れ、安全保障の観点から憲法改正を容認する議員は自民党に吸収され、労組に軸足を置き、憲法改正に慎重なグループは社民党を吸収する可能性がある。野党は自民党が安定政権になった以上対抗手段を見出すことは難しく、歳月とともに消滅あるいは合併などの動きが加速する可能性が高い。70歳を超えた小沢氏が率いる「生活の党」や「みどりの風」などは消滅していくであろう。「みどりの党」の谷岡代表は落選して、引退を表明した。
世界的な潮流の中で今回の参院選の意味を考えれば、筆者の独断と偏見であるが、【民主党】が標榜していた欧米型の【社会民主主義】が崩壊したことを決定付けたということであろう。EUの財政危機は社会民主主義は行き詰まったことを告げていたが、日本の自民党政権の圧勝は、しばらくの間は国民に配るパイを大きくすることに専念する時代の到来を告げているのだ。つまり、今後10年前後日本は経済の再建に専念し、経済再建に目処がたった時期から財政再建に着手し、成果が出た時点から社会保障を手厚くするようにタイムスケジュールを作成せざるを得ない。
未来に生きる若い世代に経済再建のなった日本を引き渡すのが我々中高年の責務であろう。国民は政権与党に安定政権をプレゼントした。国民の意向を重く受け止めて自公両党は奢ることなく政権運営に邁進してもらいたい。   (おわり)


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