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2013年7月16日 (火)

日本政府、TPP交渉協議に参加

今年の2月に安倍首相は訪米し、オバマ大統領との首脳会談後の共同記者会見の席上、安倍首相は(【TPP交渉協議】に参加することを表明した。
以来,各種世論調査ではTPP交渉協議参加に【賛成】と【反対】は、賛成が上回っているものの、拮抗している。賛成派の意見はおおむね経産省の主張に好意的であり、反対派は農水省の言い分に理解を示している。
【経産省】の試算によれば、日本がTPP(環太平洋経済連携協定)に参加した場合、約80万人の雇用が創出され、約10兆円のGDPが増加するという。一方、【農水省】の試算によれば、農業関連のGDPが4兆円前後減少し、国全体ではGDPが8兆円前後減少するとされる。また雇用に関しては340万人の雇用が失われという。さらに【内閣府】は、GDPの増加分と減少分の差し引きで3兆円前後の増加が見込まれるとしている。
こうした試算はあくまで想像の域を出ないのであって客観的な根拠があるわけではない。要するに初めに結論ありきで、GDPをプラスにしようと考えればそのような結論にするのである。この手法は日本の省庁の最も得意とするところである。
各種産業の輸出の拡大を望む経済産業省は、TPP参加は絶好の機会と捉え、国民の世論をTPP参加賛成に導くようにするべくGDP増加の立場をとり、農業保護(JAの権益保護)の立場の農水省はGDPが減少すると喧伝するのだ。真実は神のみぞ知るで誰にも分からない。
常識的に考えればTPP参加は輸出が増えると考えられるので、GDPは差し引きでプラスになることは間違えないであろう。その総額に関しては想像の域を出ない。
7月15日からTPPの18回目の交渉協議がマレーシアのコタキナバルで始まったが、日本はアメリカ議会の参加承認手続きが完了する23日から参加することになっている。
【NHKニュースウェブ】は18回目のTPP交渉協議について15日午前、『TPP=環太平洋パートナーシップ協定の18回目の交渉会合が15日から25日までの日程で、マレーシアで開かれます。日本は終盤の23日午後から初めて交渉に参加できる見通しで、関税の撤廃や知的財産のルール作りなどを巡って主張を説明するとともに交渉全体の把握を急ぐことにしています。
18回目となるTPP交渉会合はアメリカやオーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなどが参加して、マレーシアのコタキナバルで15日から始まります。
今回の会合は25日まで開かれる予定で、日本はアメリカ国内の手続きが終了する23日午後から初めて交渉に参加できる見通しです。
交渉は21の分野で行われていて参加国発表などによりますとこれまでに「電気通信」など一部の協議はおおむね終了し、食品の安全基準などを定める「衛生植物検疫」などの分野も話し合いはすでに大幅に進展しているということです。
一方で、「関税の撤廃」や「知的財産」、「環境」といった分野は、各国の利害が対立し、協議が難航しているということです。
参加国は、年内の合意を目指して交渉を加速させるとしており、今回の会合に終盤から参加することになる日本は、関税の撤廃や知的財産ルール作りなどを巡って主張を説明するとともに、交渉全体の把握を急ぐことにしています』と報じている。
【TPP】は最終的には「関税の完全撤廃」を目指しているがそれは建前論である。【関税の完全撤廃】に拘泥すれば【TPP】は成立しなくなる。
アメリカは【自動車産業】を保護しなければ現時点では政権は崩壊しかねないりスクを抱えているために日本に、【自動車の5%関税】維持を認めるように日米の2国間協議の場で、迫ったのである。自動車の関税維持を認めない限り、日本のTPP交渉参加をアメリカ議会が認めないという事情があるため日本は自動車関税に関しては譲歩をしたということだ。
日本が先に譲歩しているので、コメや麦などの日本が関税撤廃に同意できない5品目に関してはアメリカは基本的には日本の立場に理解を示さざるを得ない。世界の一位と三位の経済大国が参加して【TPP】は初めて価値を持つのである。中国経済が失速しつつある現在、、EUが経済危機を脱するまで日・米が世界経済を牽引する役割を担うことになる。日本が重視する農産品5品目の関税率は下げられる可能性は高いが、日本の主張はおおよそ容認されるであろう。   (おわり)


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