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2013年2月25日 (月)

日米同盟強化は中国への安全保障上の抑止力になるのか

日本時間2月23日未明に行われた日米首脳会談において環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に関して「交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ求められるものではない」という文言が付け加えられたTPPに関する共同声明が出されたことにより、日本の交渉参加への道が大きく開かれ、ひいては民主党政権下で大きく揺らいだ印象を国際的に与えていた日米同盟が強化された証になった。                         安倍首相は首脳会談後の共同インタビューで「日米同盟の強い絆は完全に復活した」と誇らしげに述べている。                          産経新聞電子版【産経MSNニュース】は23日深夜、『22日の日米首脳会談は両国の同盟関係の「完全復活」を印象づけた。このことは、日本への領土的野心をむきだしにする中韓露3国に対して強大な抑止力を取り戻すと同時にアジア太平洋地域における経済的覇権の拡大を狙う中国を牽制する上で大きな成果となった。                          「日米同盟の方向性について完全に一致できた。日米同盟の信頼、強い絆は完全に復活したと自信を持って宣言したい」                            安倍晋三首相はオバマ大統領との共同インタビューでこう胸を張った。同行筋は「大統領の目の前でこう言い切るところに意義がある」と強調する』と配信している。                          ところで、今回の日米首脳会談を固唾(かたず)を呑んで見守っていたのが中国の新指導陣であろう。共同声明の内容がTPP交渉参加問題に限定され。尖閣諸島問題への言及がなかったことに中国政府は安堵感を持ったに違いない。首脳会談の議題に尖閣問題は上ったが国連安保理での北朝鮮に対する制裁決議に中国の協力を求めるために中国を刺激する尖閣問題には共同声明では敢て触れなかったのだ。                           同時期に行われた日米外相会談では、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であることが確認されている。                            日米首脳会談に対する中国側の反応について【読売新聞】は24日、『中国の習近平指導部は、日米首脳が22日の会談で沖縄県・尖閣諸島をめぐり協力して対処する方針を確認したことで、日米両国による中国への圧力がいっそう高まるとみて警戒を強めている。                         安倍首相の日中首脳会談の呼びかけにも当面応じない構えだ。                        中国国営新華社通信は23日、日米会談は「あまり成果がなかった」「米国は安倍首相を冷たくあしらった」などとする論評を配信した。中国は今回、尖閣諸島が日米安全保障条約の適用対象になるとオバマ大統領が公言すれば、日本が大きな「後ろ盾」を得るとして強く警戒していた。それだけに中国メディアは大統領が記者団の前では尖閣に触れなかったことを強調して、日米離間を演出するのに躍起だ』と報じた。                           中国は今後も尖閣諸島を巡って日本を挑発してくるであろう。日本側は局地戦とはいえ戦闘に突入しないように冷静な対応を余儀なくされる。中国にとって日本はじめ欧米諸国の中国進出企業の撤退が打撃となるのであるから昨年のような反日運動は起こさないであろう。万が一、同じ轍を中国が踏めば日本企業の撤退は加速する。                          日本の生保の大手・第一生命は中国企業と合弁会社を設立する方向で協議していたが今年に入って中国進出を断念した。チャイナリスクを考慮した結果であろう。日本からの新規の投資は当分の間ないと中国側は覚悟すべきだ。   (おわり)


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