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2012年10月28日 (日)

腐敗大国中国

現在の中国人民共和国を支配しているのは紛れもなく中国共産党である。中国共産党の鉄の団結の源は、前国家主席兼共産党総書記(中国共産党の代表者)江沢民が唱え出したとされる【腐敗は団結の元】だという。                            つまり共産党の幹部(共産党地方委員会の幹部も含む)が全員汚職を実行していれば誰からも不満は出ず、党の団結は保てるという意味らしい。                           人民のための国家を標榜しながら【人民を搾取】するという自己矛盾を犯しているのが中国の実態である。この国ほど本音と建前を使い分ける国家は現代には存在せず、この国ほど友好関係を維持するのに気骨の折れる国はない。                           ところで、紆余曲折はあったが、11月8日に開催が決定している5年に1度の共産党大会を目前にして、突如として温家宝首相一族による27億ドル(日本円にして約2200億円)の不正蓄財が10月26日付けのニューヨーク・タイムズで報じられた。                          英国通信社の【ロイター】によれば、その記事には『26日付のニューーヨーク・タイムズは、裕福でない家庭出身で庶民への思いやりが深いことで知られる中国の温家宝首相に関し、指導部入りした後に一族が巨額の富を蓄えていると報じている。                          記事は「企業や規制関連の記録を検証したところ首相の夫人を含む一部親族が強引な手法で少なくとも27億ドルの資産を蓄えた」と伝えている。                    記事によると、温首相の母親や兄弟、子供たちの資産の大半は、温氏が1998年に国務院(内閣に相当)副首相に指名されて以降に蓄えられたと指摘。温氏はその後、2003年に首相に就任した。                         NYTは一例として、2007年には温首相の親族や友人などの共同名義の会社などが中国の平安保険の株式最大22億ドルを保有していたと指摘。現在90歳になる温首相の母親はその当時、同社に対し1億2000万ドル相当の投資をしていた』と記しているという。                          【平安保険】は香港証券取引所に上場している生命保険会社で、10月26日現在で株価は1株61,05香港ドルである。現在の為替レートで、1香港ドルは10,27円であるから1株627円になる。                          古今東西政治家による不正蓄財は跡を絶たないが、中国の政治家(共産党の幹部)の不正蓄財は想像を絶するほど巨額である。先日、共産党員の党籍を剥奪された四川省重慶市書記の簿熙来(ボー・シーライ)の不正蓄財の額は5000億円であった。                            どうしてこのような巨額の資産を形成できるのか筆者には理解できなかった。しかし、先日読んだ英国の経済紙【フィナンシャル・タイムズ】のある記事を読んで理解できた気がした。その記事の中で、中国の再生エネルギーの政策立案者が『中国の地方政府はあまり政府らしくはない。どちらかと言えば企業のような存在だ』と発言している。                                現在、中国の太陽光発電用のパネルメーカーは大小を問わず倒産の危機に瀕している。数年前から中国メーカーは、格安の値段でアメリカやEU市場に殴り込みをかけ、地場のメーカーを次々に倒産させていった。ドイツの【Qセルズ】、【ソロン】、アメリカの【ソリンドラ】、【エバーグリーン】といった大手を筆頭に。                          これに危機感を持ったドイツやアメリカは反ダンピング法を適用して国内メーカー保護のため中国メーカーを市場から排除する対抗策を採っている。その結果、中国メーカーは。在庫の山を築き、減産やレイオフを余儀なくされ、販売価格は下落の一途を辿っているという。                         低価格は製品の質が劣っていることを意味するために日本では中国製品は敬遠されるという。当然現在の日中関係の影響を受けている。                          世界最大のパネルメーカーのサンテックパワー(尚徳太陽能電力)(江蘇省無錫市)は 純債務が16億ドル(1280億円)に達し、ニューヨーク証券取引所から株式の上場廃止の可能性を示唆されているという。そこでサンテクパワーは本社の所在地の地方政府の無錫市に融資を依頼したのである。無錫市は中国開発銀行(国営)に融資を依頼し、サンテックパワーの債務保証をした。そのため無錫市の共産党の幹部は融資の仲介の見返りに賄賂を受け取る。それも数十億円単位でだ。                           こうしたシステムが中央政府から地方政府さらにその出先機関まで出来上がっている。それ故に数千億円の資産形成も不可能ではないのだ。                           ただ、今回のように現職の首相の不正蓄財が報じられらのは異例で、当然政争の匂いがする。次期国家主席の習近平を支える【太子党】と呼ばれる共産党の高級幹部や人民解放軍の将官の子弟の集団と改革開放経済を指導し、既得権益を維持しようとする【上海閥】が、実力で共産党の最高幹部にまで上り詰め、さらなる改革を目指す温家宝の追い落しをが策したのであろう。当分中国の動向から目が離せない。   (おわり)


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